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ポストコロナの中国経済は安定回復できるか?―中国メディア

中国国家統計局が発表した今年第3四半期(7-9月)の経済データによると、中国経済はすでに復興の軌道を歩み出したという。今後の中国経済を展望すれば、どのようなリスクに直面するだろうか。復興の勢いを保つことはできるだろうか。中国社会科学院経済研究所が主催した「ポストコロナの経済の質の高い発展:2025年の中国経済に向けて——『経済研究』創刊65周年・『経済学動態』創刊60周年記念学術シンポジウム」では、多くの専門家が中国経済の見通しを議論した。中国新聞社が伝えた。

学界では、外部リスクが今後の中国経済が直面する最大の挑戦になり、未来の発展戦略の中では、「安全」が重要な位置に置かれるとの見方が広がる。

清華大学中国経済思想・実践研究院の李稲葵(リー・ダオクイ)院長は、「2021年の中国経済はなお数多くの不確実性に直面することになり、中でも最大の不確実性は国外からやってくる。米国の大統領選挙を中心とした国際政治情勢の変化、世界の新型コロナウイルス感染症の新たな拡大や変化は、いずれも中国にとって打撃となる可能性がある」と述べた。

中国社会科学院の高培勇(ガオ・ペイヨン)副院長は、「中国は国内の大きな循環を主体としつつ、国内と国外の2つの循環が相互に作用し合う新たな発展局面の構築を打ち出した。これは中国経済の安全が脅威にさらされる中で打ち出した計画構想であり、中国の産業チェーン、サプライチェーンは感染症の中で脅威にさらされており、国内の大きな循環の確実性によって国外の大きな循環の不確実性に対処しなければならない。外部リスクに直面して、第14次五カ年計画(2021-2025年)時期の中国経済は規模、成長ペース、質、効果と利益に焦点を当てるだけでなく、安全にも焦点を当てて、発展に『安全』の2文字を加えなければならない」と述べた。

外部の挑戦に直面する中で、経済の安定した発展を実現するために、中国の上層部は新たな発展局面の戦略的配置を打ち出した。新たな発展局面をどのように構築するかが、中国経済の目下の重要課題となっている。

中国人民大学の劉偉(リウ・ウェイ)学長は、「新たな発展局面の構築とは協調してバランスの取れた発展を実現し、供給と需要の新たな発展段階における動態的バランスを実現し、発展モデルを転換し、供給側を中心に据え、国民の生産システムを固め、増強し、流れをスムーズにし、供給側の効率を高める。それと同時に、内需の拡大を基点とし、市場ニーズによって供給側構造改革を牽引し、『一帯一路』(the Belt and Road)のさらなる開放を進め、国内と国外の2つの循環が相互に作用し合う局面を実現する」と述べた。

中国深セン総合開発研究院の樊綱(ファン・ガン)院長は、「2つの循環の局面で最も重要なことは供給側の問題だ。カギとなる産業への供給が断たれた状況に直面して、中国は独自イノベーションによる弱点分野の補強をさらに重視する必要がある」と述べた。

供給側とカギとなる産業の向上に全力を尽くすだけでなく、内需の拡大も中国経済が内在的原動力を回復し、国内の大きな循環の流れをスムーズにするための重要なプロセスになる。専門家は、「これからの中国経済の取り組みの重点はさまざまな方法で内需を発揮させることにある」との見方を示した。

国務院発展研究センターの馬建堂(マー・ジエンタン)副センター長は、「新型コロナの影響により、今年中国人の消費傾向が明らかに低下している。消費は経済の遅い変数であり、第14次五カ年計画の期間中、さらにはもっと長期にわたって経済発展を促進し、『2つの循環』の新たな発展局面を構築し、中国の極めて大規模な市場の優位性を発揮するには、消費をさらに高度化することが必要だ。所得分配の調節を次の段階の戦略的目標とし、低所得層の所得水準の向上に努力し、産児制限を撤廃し、消費の長期的ポテンシャルを発揮させ、公共サービス分野の改革の推進を加速し、消費環境を持続的に最適化し、さまざまな手段で個人消費を喚起することを提案する」と述べた。

李氏は、「ポストコロナの中国経済の復興における一番最初の任務は内需の喚起であり、そのためにカギとなるのは個人の所得水準の向上、中所得層と中低レベルの所得層の可処分所得のさらなる引き上げ、労働をめぐる減税政策を強化し、消費者のポテンシャルを発揮するために良好な環境作りをすることだ」と述べた。

度重なる挑戦に直面して、中国経済は持続的な回復を実現することができるだろうか。

中国社会科学院の蔡●(ツァイ・ファン、●は日へんに方)副院長は、「中国はすでに感染症を抑制し、経済活動の再開を順調に推進し、世界各国の中で最も順調に経済が回復した。今年の世界経済がV字回復を達成するとすれば、V字回復に最も近いのが中国であることは間違いない。しかし同時に、回復の中にはアンバランスさもあり、社会保障メカニズムをさらに改善し、再分配に一層力を入れ、一部の層に対する感染症の持続的な打撃を回避し、勝利に乗じて中所得レベルの段階を乗り越える必要がある」と述べた。

李氏は、「2020年の経済成長の基数が低いため、2021年に一連の政策がうまく調整され、一連の取り組みがうまく実施され、国際情勢に重大な打撃や変化がなければ、来年の中国経済は好調な軌道を歩み、成長率が7%以上に達する可能性がある」との見方を示した。