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中米貿易戦争勃発で日本に緊張ムード 狭間で苦境か

香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が6日付報道では、経済学者が、「拡大を続ける紛争が日本円のさらなる上昇を招く可能性があり、世界の株式市場での大規模な投げ売りや全面的貿易戦争の始まりという最悪の結果が出現する可能性もある」と警告を発した。全面的貿易戦争には、米トランプ大統領が言及した日本の自動車製品に対する懲罰的関税も含まれると予想される。「参考消息報」が伝えた。

復旦大学の賀平准教授は、「日本はこれまで何年間も中国に対して警戒心を抱いてきたが、中国経済が安定を維持するなら、日本企業にはチャンスになる。中国経済が貿易戦争によって鈍化すれば、日本にとっては絶対に好材料ではない」との見方を示す。 

報道によれば、アジアのエコノミーが、とりわけ日本のような供給チェーンの超大国であり中国と米国の輸出先が、このたびの激しくやり合う相互の関税措置の狭間で苦境に陥るのではないかとの懸念がますます増大しているという。 

経済協力開発機構(OECD)と世界貿易機関(WTO)のデータをみると、日本は中国の付加価値ベースでの対米輸出の最大の貢献者であり、貨物総量の5.5%を占める。これはつまり、世界最大の2つのエコノミーの間で貿易のフローが滞れば、日本が中米に輸出する中間製品にも大きな損害が及ぶ可能性があるということだ。 

京都大学経済学部の劉徳強教授は、「中国と日本は、さらには東アジア地域全体は、複雑なグローバル供給チェーンの中で緊密に結びついている。つまり日本経済が影響を受けるということだ」と指摘する。 

だがアナリストは、「日本の国内総生産(GDP)には何らマイナス影響はない」との見方で一致する。「日本は主に供給チェーンの漏出効果や中間製品の輸出といった方法で関与してきたので、理論的には影響は小さい。日本の付加価値貨物は中国製品を対象とした米国の新たな関税措置の潜在的な影響を受けることはあまりないだろう」という。 

とはいえ今後トランプ政権が日本の自動車と自動車部品に幅広い輸入関税を課すと威嚇していることが最大の打撃になる。自動車・自動車部品にその他の輸送設備の部品も合わせると、日本の昨年の対米輸出額15兆1千億ドル(1ドルは約110.5円)の40%を占めるからだ。 

トランプ大統領は主に欧州と日本からの輸入自動車に対する関税を、2.5%から25%に引き上げることを打ち出した。アナリストは、「この動きは米国が日本との貿易交渉でより大きな影響力をもつようにするため、日本に米国製品をより多く買わせるためとみられる」という。 

日本の大和総研の小林俊介エコノミストと廣野洋太研究員は、「25%の自動車関税が実施されれば、日本車は1兆2千億円の損失を被る可能性があるが、中国が輸入自動車関税を引き下げると決定したので、このマイナス影響はある程度相殺できるとみられる」との見方を示す。 

報道によると、「一連の動きは日本政府に連鎖反応をもたらすかもしれない。日本政府はこれまで先送りしてきた消費税率引き上げを来年10月に行うとしている」という。 

英国のエコノミスト・インテリジェンス・ユニット(The EIU)のチーフエコノミストのフン・シウさんは、「(日本政府は)消費者の感情を支えて、健全な状態に保たなければならない。日本のGDPでは個人消費が最も大きな部分を占めるからだ」との見方を示す。