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不祥事続発する日本製造業、中国メディアの評価二分、「日本製への認識見直すべき」「それでも侮れない」

2017年12月9日、神戸製鋼所、三菱マテリアル、東レと日本を代表する製造業で次から次へと明らかになる不祥事。一連のスキャンダルについて、中国メディアでは「日本製への認識を見直すべきかもしれない」との見方が浮上している。一方で「それでも侮れない」との声もあり、評価が分かれている。 

中国国営新華社通信は日本の製造業で頻発する問題を取り上げた記事で「日本ではこのところ、1社また1社と大企業の長期にわたるデータ改ざんが暴露されている。東レが『われわれも…』と名乗りを上げた」と前置き。「神戸製鋼や三菱マテリアルの問題発覚がなければ、東レは明らかにしないままだったろうというのが日本メディアの見方だ」と紹介した。 

記事は「東レの不正行為は日本社会を再び震撼(しんかん)させた。国民は大企業による一連のスキャンダルに恥ずかしさを感じており、中には『日本の製造業の未来に何の希望も持っていない』と語る人までいるほどだ」と説明。「最近報じられた『日本製造の危機』には若干の共通点がある。それは企業の多くが産業の川上に立つハイエンド素材のメーカーであること、データ改ざんが長期に及んでいること、事情をよく知る関係者の多くが問題を公にしないことだ」と病巣の根深さに触れた。 

その上で「『日本製造』が『見せかけ作り』に転落した背後にある原因についての意見はさまざま」としながらも、「軽視できないのがとっくに零落していた日本製の『神話』を守るために、一部の代表的企業が隠しきれなくなる日まで意識的または無意識のうちに沈黙や隠蔽(いんぺい)を続けたという点だ」と強調。「より多くの日本企業が『わが社も…』と問題を認めた時、人々は日本製に対する認識を見直すべきなのかもしれない」との見方を示した。 

これに対し、北京商報は「それでも侮ってはならない」とのコラムで、「スキャンダルが起きたのは事実ではある。ただ、一連の問題が日本の製造業の全貌だと簡単に結論づけるべきではない」と指摘。「日本の製造業が世界市場に誇る分野の広さ、製品の品質の高さは依然として計り知れない。環境、情報、精密機器、自動化、医薬などにおいてはなおも時代の最先端を行っている。職人気質や生産方式、経営理念はやはり世界の製造業にとって生けるお手本なのだ」と論じた。 

さらに「サムスンやアップルといったハイテク企業も、日本の高精度な設備や部品、ソリューションがなければ輝きを放てない」と言及。「他を寄せ付けない技術、整備された企業組織、従業員のモチベーション、労使関係、成熟した実業家、イノベーションを促進する環境、市場とのリンク。こういった点で日本企業は依然として後発者を啓発する存在なのである」と称賛している。

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